2018年01月29日 20:30
なぜカッコ書きにしてまで求人にこのような表記をしたのか。熊本電気鉄道の鉄道事業部の担当者は26日、J-CASTニュースの取材に「自己評価と外部評価で認識の齟齬が出てしまう可能性があるからです」として、次のように話す。
「たとえば、パソコン操作が『ちょっとできます』と言っても、実際に操作してもらったらスペシャリストのような人もいれば、キーボードを人差し指だけで打つ人もいると思います。それは個々で『できる』の基準が異なるからです。しかし、『右クリックがわかります』というのは客観的に同じ基準をクリアしていると言えます」
「酒は人並みには飲めます」
ちょうど「酒は人並みには飲めます」と言われても、人によって程度が違うのと似ているとのことだ。基本操作が分かっているのを確認するため、「右クリック」が何を指すか分かればよいという基準をあげている。右クリックは例示にすぎず、左クリックでもダブルクリックでも、レベルを確認するための程度としては同じという。
業務ではICカード定期券の販売などでPCを操作する場面もあるが、採用後に一定期間をとって業務内容を学んでもらう。ここで教える際、例えば「右クリックから○○を選んで」と説明しても「右クリック...?」というレベルでは、業務以前にPC操作そのものから身につけなければならず、「そこまでは教えられない」という。逆に右クリックが分かる程度の知識さえあれば、あとは教えて身につけられるとのことだ。