国際通り1本裏手にある、ニューパラダイス通りにある老舗食堂「食堂花笠」
おばぁが作る沖縄家庭料理を提供するお店には、地域柄、地元のお客さんのはじめ、日に何名もの台湾観光客が食堂を訪れ賑っております。
そんなお店のインバウンド対応をちょっと覗いてみました。
店構えはこんな感じで、薄れた文字の看板で、一見賑わいが感じられない、地方の寂れた食堂のように見えます。
店内もいたってシンプル、カウンターとテーブル2席、小さなちゃぶ台のようなテーブルのある座敷席の小さなお店です。
訪問したのは、お昼時間を大幅に過ぎた時間帯でしたが、通常のお昼時になると日本語の他に、台湾観光客の賑やかな声で活気のある店内に早変わりです。
小さな店内で、しかも料理を作るのがおばぁ
その昔ながらの沖縄らしい雰囲気も、人気の一つなのでしょう
そして肝心な、インバウンド対応!
その一つが、メニューの多言語化、台湾観光客に絞った、繁体字だけのメニューですが、料理も絞り、台湾観光客のニーズに合ったメニュー構成で提供しているとのこと
座敷席上に張られたメニューもこんな感じです。
聞くと、おばぁが繁体字できる訳はなく、繁体字を分かる常連の学生さんが作ってくれたとのこと。既に台湾観光客がお店に来ていたので、対応するべくメニューを作ったようです。
おばぁの凄いところは、話が通じない台湾観光客でも受入れを拒否するのではなく、まずは出来ることとしてメニューを作り、あとはジェスチャー&方言で対応はなんとでもなる、「なんくるないさー」が台湾人観光客に受け入れられたのでしょうね。
そしてもう一つ!提供するメニューにも仕掛けがありました。
地元のお客さんにも人気の、味・ボリュームは満点なこのかつ丼、台湾人観光客も訪問する方の殆どが、このかつ丼か、焼きそばを注文するらしいです。
もちろん、会話ができないので、おすすめとして、かつ丼を勧めるということもありますが、商品を絞り、ニーズをとらえた商品構成にしているとのこと。
その中でも、台湾人観光客専用のメニューと言っても過言ではない「焼きそば」
シンプルな塩焼きそばのみで、台湾人が好むニンニクがたっぷり入ったメニュー、これも大人気商品のようです。
今回色々話を聞いた上で感じた事
まずは、話が出来なくてもできることから始めることで、インバウンド対応は誰でもできる、やるか・やらないかの違いだけ
次に、メニューを絞り、その国のお客さんに合わせたメニューを提供することで、よりファンが付きやすい、口コミにもなりえる
目の前にいる外国人観光客を集客したいけど、対応に不安があり踏み込めていない方は数多いですが、このおばぁの対応を見る限り、やらない方がもったいない
誰でもすぐ始められて、売上げも集客も簡単にできるインバウンド対応
もっと色々なところでのインバウンド対応を見て、多くの実践者が出るよう、今後は対応状況なども発信していきたいと思いました。
おばぁの対応、是非まねしてみてください。